2026年9月21日

狩猟を始める費用はいくら?東京都・第一種銃猟で初年度16万円台(銃・弾代を除く)、わな猟なら約5万円

狩猟免許の受験手数料から、銃砲所持許可、狩猟者登録、猟友会の会費まで。東京都で第一種銃猟を取った場合に実際にかかる費用を、公式の手数料表をもとに一つずつ積み上げて計算しました。

  • 費用
  • 狩猟免許

狩猟を始めるまでの費用を考えているイメージイラスト。紅葉の山で手帳を手に、狩猟免許・役所での手続き・ガンロッカーと射撃の的・帽子と記章の4つを順に思い浮かべている

イメージイラストです。

これから受ける人
狩猟って、結局いくらかかるんですか?
狩人ノート
銃と弾の代金を除いて、初年度でおよそ16万円台です。免許だけなら2万円台。差は銃の所持許可です。2年目以降も毎年3〜4万円ほどかかります

この記事でわかること

  • 免許・銃・猟に出るまでの3ブロックごとの金額
  • 実際に払った額と、これから払う見込みの額
  • 見落としやすい「2回払うもの」

先に結論から。

東京都で第一種銃猟を始める場合、初年度でおよそ16万円台かかります。 そのうち狩猟免許は2万円台で、残りのほとんどは銃の所持許可です。 2年目以降は、毎年およそ34,000〜41,000円が続きます。 どちらも、銃そのものの代金と弾代は含みません。

免許を取るまでより、取ったあとのほうがお金がかかります。

東京都の狩猟免許試験を受けて、第一種銃猟免許に合格しました。 ただ、免許を取っただけでは猟には出られません。銃砲所持許可と狩猟者登録が残っています。

そこで、次に何にいくら払うことになるのかを先に調べました。 調べてみると、「狩猟は金がかかる」という漠然とした話が多いわりに、 何にいくらかかるのかを項目ごとに書き出したものが見つかりません。

なので自分で積み上げ、実際に払った金額と、環境省・東京都・警視庁・猟友会の公式資料に載っている目安を分けてまとめました。

この記事の前提

  • 2026年9月時点の金額です
  • 東京都に住民票がある人の場合です
  • 第一種銃猟免許を取り、散弾銃を持って猟に出るまでを想定しています
  • 2026年11月4日現在、払い終えたのは①の狩猟免許の費用と、②の初心者講習の手数料6,900円です。 ②の残りと③は、公式ページで確認した目安です。実際に払ったら差し替えます

手数料は条例や制度の改正で変わります。狩猟税や登録手数料、猟友会の会費は 都道府県によって額が違います。 実際に払う前に、必ずお住まいの自治体と警察署の最新の情報を確認してください。

なお、この記事では銃や弾そのものの値段は扱いません。 どこで何を買うかという話も抜きにして、ここで書くのは、手続きにかかる費用と、それに付随して必要になるものだけです。

結論:初年度は16万円台、2年目以降は毎年3〜4万円ほど

狩猟を始めるまでの出費は、大きく3つに分かれます。

ブロック 内容 金額
① 狩猟免許を取る 受験手数料、診断書、事前講習 約23,000円(取得時)
② 銃の所持許可を取る 講習、教習、所持許可、保管設備 約105,000円(取得時)
③ 猟に出る 狩猟者登録、狩猟税、猟友会、保険 約34,000〜41,000円(毎年)

①と②は取得するときの費用、③は毎年かかる費用です。 免許や所持許可の更新、3年ごとの技能講習は、①②とは別にかかります。 ここを分けて考えないと、金額の感覚がつかめません。

金額がここまで開く理由は単純で、費用の中心が免許ではなく銃だからです。 免許は2万円台で終わり、そのあとの所持許可が10万円台。4倍以上の開きです。 わな猟だけで始めるなら②がまるごと不要になり、初年度は約5万円で収まります。

ここから先は、この金額の内訳です。項目ごとに、出典と一緒に積み上げていきます。

① 狩猟免許を取るまで

狩猟免許試験の受験手数料

東京都の受験手数料は、免許の種類ごとに5,200円です。

そして、すでに有効な狩猟免許を持っている人が別の種類を取る場合は 「一部免除者」となり、3,900円に下がります。

区分 手数料(1種類につき)
通常 5,200円
一部免除者(すでに他の狩猟免許を持っている) 3,900円

注意したいのは、同時に2種類を申請する場合は減額されないことです。 環境省の説明でも、同時に2種類申請する場合は5,200円×2=10,400円とされています。 安くなるのは「先に1つ取ってから、後で別の種類を取る」場合だけです。

医師の診断書

診断書の提出は必須で、統合失調症・そう鬱病・てんかん、麻薬等の中毒などに該当しない旨を 医師に書いてもらいます。発行から6か月以内のものが必要です。

診断書の費用は保険が効かない自由診療なので、医療機関ごとに額が違います。 環境省は概算として約5,000円程度としたうえで、 「医師により異なる」「複数回必要」と明記しています。

複数回必要、というのが地味に効いてくるポイントです。 狩猟免許試験で1通、このあとの銃砲所持許可の手続きでもう1通。 同じ書類ではないので、使い回しはできません。

なお、有効な猟銃・空気銃所持許可証の写しを出せる人は、 狩猟免許試験の診断書と住民票が不要です。 先に銃を持ってから免許を取る順番だと、ここは省けます。

実際にかかったのは5,500円

私の場合は、こんな流れでした。

  1. 都のサイトから用紙を印刷して持参する
  2. クリニックで5分ほどの問診
  3. 待合室で10分ほど待って受け取る

その日のうちに終わりました。

用紙は、医師が「問題ない」という旨とクリニック名を書いて捺印する形式です。 費用は5,500円。環境省の概算より500円高いくらいでした。

住民票・写真・封筒

環境省は、市町村が発行する身分証明書と住民票をあわせて 1,000円前後(市町村により異なる)としています。 ただ、東京都の狩猟免許試験で出すのは住民票の写しで、本籍地の身分証明書は求められていません。 住民票のほかに必要なのは次の2つです。

  • 写真1枚(6か月以内、縦3.0cm×横2.4cm)
  • 受験票交付用の封筒(320円分の切手を貼る)

写真代は撮る方法によって変わります。

猟友会の事前講習会

東京都猟友会の「初心者狩猟免許事前講習会」の受講料は、 12,000円。狩猟読本と試験例題集の代金込みの額です。

2種類以上を申し込む場合は、1種類増すごとに6,000円が加算されます。

受講する種類 受講料
1種類 12,000円
2種類 18,000円
3種類 24,000円
4種類 30,000円

受講は任意です。出なくても受験はできます。 環境省も、都道府県猟友会の事前講習会は「約5,000円〜」「受講は任意」としていて、 全国的にはもっと安い県もあり、東京都はやや高い部類です。

ただ、私は受けてよかったと思っています。理由は 受験記に書いたとおりで、 技能試験は実際に猟具を触らないと身につきません。

なお、テキストだけを別に買う場合の価格は、東京都猟友会のページには載っていないため、 講習を受けない人は、購入方法と価格を猟友会に問い合わせる必要があります。

①の小計

項目 金額
受験手数料 5,200円
医師の診断書 5,500円(私が払った額)
住民票の写し 200円ほど(私が払った額)
受験票交付用封筒の切手 320円
事前講習会(任意・読本と例題集込み) 12,000円
小計 約23,000円(表の金額を足すと23,220円)

この5項目はすべて私が実際に払った金額です。 診断書と住民票の手数料は、医療機関や区市町村によって変わります。

事前講習を受けなければ、約11,000円まで下がる計算です。 ただしその場合は狩猟読本と例題集を別に手配することになります。

ここまでが「免許を取る」費用です。1万円台から2万円台前半。 私は、ここだけを見て「思ったより安い」と感じていました。 高くなるのは、ここから先。

② 銃の所持許可を取るまで

窓口の待合で、講習会の日程が貼られた掲示板を見上げているイメージイラスト

イメージイラストです。

狩猟免許は、銃を持っていい免許ではありません。 銃を持つには、公安委員会(東京都では警視庁)から別に所持許可を受ける必要があり、 ここが費用の中心になります。

警視庁が示している流れは6段階です。

  1. 猟銃等講習会(初心者講習)
  2. 教習資格認定申請
  3. 射撃教習(空気銃の場合は不要)
  4. 銃砲所持許可申請
  5. 所持許可証交付
  6. 銃砲所持・確認

順に金額を見ていきます。以下の手数料は、すべて警視庁の手数料一覧に載っている額です。

猟銃等講習会(初心者講習):6,900円

最初の関門で、講習を受けたあとに考査(試験)があります。 手数料は6,900円。

東京都では、令和8年2月開催分から、警視庁行政手続オンラインで予約すると、受講の申込みを電子申請か窓口かで選べるようになりました。 予約には身分証明書の画像データの添付が必要です。 予約せずに警察署の窓口で申し込むこともできますが、空席がなければ希望の回に入れないことがあります。

初心者講習の手数料6,900円は、2026年11月4日に払いました。その先は、まだ私が通っていない道のりです。 金額は公式ページで確認したものを書き、実際に払ったら追記します。

お金より先に、予約でつまずきました

手数料は6,900円と決まっていますが、払う前に壁がありました。

2026年9月21日に確認したところ、11月の初心者講習は3回とも満席でした。

警視庁の予約ページに出ていたのは、3か所でそれぞれ1回ずつです。

開催日 会場 電子予約の締切 9/21時点
11月9日(月) 警視庁新橋庁舎 10月8日(木)16:30 ×(満席)
11月21日(土) 青梅警察署 10月22日(木)16:30 ×(満席)
11月29日(日) 麻布警察署 10月28日(水)16:30 ×(満席)

ここで気づいてほしいのは、締切の日付。

いちばん早い締切でも10月8日。まだ2週間以上先があります。 それなのに、9月21日の時点で3回とも×が付いていました。

つまり締切を目安にしていると間に合いません。 手数料が公開されていても、それは席が取れてはじめて払えるお金です。 3会場で各1回という開催なので、日程が出たらすぐ動く必要があります。

追記:受付開始の45分後に見たら、もう満席でした

12月分の予約は、2026年10月1日の12時00分に受付が始まりました。 これは予約ページにそのまま「受付時間 2026年10月01日12時00分 ~」と書かれています。

私がページを開いたのは、12時45分です。 そのときには、もう満席でした。

12月の開催は12月12日(土)の1回だけで、会場は2か所。

開催日 会場 電子予約の締切 2026年10月2日時点
12月12日(土) 杉並警察署 11月12日(木)16:30 ×(満席)
12月12日(土) 光が丘警察署 11月12日(木)16:30 ×(満席)

締切は11月12日です。 それなのに、受付が始まった10月1日の45分後にはもう埋まっていました。 9月に見たときの11月分は3会場でした。月によって会場も回数も変わります。

狩人ノート
受付が始まる時刻は、ページに書いてありました。それを見ていたのに、12時にパソコンの前にいませんでした。チャンスはあったのに、甘く見ていました

締切から逆算するのではなく、日程が出る日時に合わせて動く。 これが結論です。

いつ出るかは、警視庁のページに書いてあります。

各講習会予定は原則として、開催2か月前の1日に掲載しています。 (本ページでは正午から午後1時の間、警視庁行政手続オンラインでは概ね正午から掲載します。) ——警視庁「猟銃等講習会の日程」

つまり、目安は毎月1日の正午ごろです。土日でも例外は書かれていません。 予約サイト(警視庁行政手続オンライン)は概ね正午から、警視庁のページは正午から午後1時のあいだに掲載されます。 ただし、掲載が遅れることや、両方の掲載の順番が前後する場合もある、というのが警視庁の注意書きです。

追記(2026年11月):3回目で予約が取れました

11月1日は、12時から予約サイトの前で待って申し込み、12時04分に予約完了のメールが届きました。 12時20分に一覧を見直すと、1月の回はもうすべて×。

取れたのは、2027年1月16日(土)・福生警察署の回です。

予約(仮申込)のあとは、14日以内に本申込をします。 電子申請で本申込をする場合は、顔写真のデータと身分証明書の画像が必要でした。 私は11月2日に本申込を済ませました。

本申込のあとは、手数料6,900円の電子納付の案内メールが届き、 メールの送信日か翌日中に納付しないと、申込みが無効になると案内されています。 案内メールは本申込の2日後、11月4日に届いたので、 その日のうちにクレジットカードで6,900円を支払いました。 予約から支払いまでの流れは「初心者講習の予約記事」にまとめてあります。

もうひとつ。私は受講場所を間違えて、申し込みを送り直しました。 あとで確認すると、「申込状況確認」の画面から直せる作りで、送り直す必要はありませんでした。

満席でも、締切までは空きが戻ることがあります

もう1つ、同じ予約サイトに書かれていることがあります。

受講者が定員に達した場合は予約不可(「×」表示)となりますが、締切日までに予約の取下げ等があった場合は、その分について再度予約可(「〇」表示)となることがあります。 ——警視庁行政手続オンライン

×が付いていても、そこで終わりではありません。 キャンセルが出れば、その分だけ〇に戻ります。

12月12日の電子予約の締切は11月12日の16時30分です。 それまでは、空きが戻る可能性が残っています。

見るのはこの一覧ページが確実です。 予約の手続きは月ごとに作り直されて番号が変わるので、個別のページをブックマークしても次の月には使えません。

予約が取れる前は、次の受付開始を待ちながら、今ある回の空きもときどき見るという2本立てで確認していました。

正直なところ、試験に受かってからのほうがハードルは高そうだと、今は感じています。

教習資格認定申請:8,900円

射撃教習を受ける資格があるかを審査してもらう手続きです。 手数料は8,900円。

ここで必要になる書類が多く、写真2枚、住民票の写し、 本籍地の市区町村長が発行する身分証明書、経歴書、診断書、同居親族書、 講習修了証明書をそろえます。

ここで、診断書と住民票・身分証明書がもう一度必要になるというのが、環境省の言う「複数回必要」の中身です。

診断書 約5,000円 + 住民票・身分証明書 1,000円前後 で、 もう一度6,000円前後がかかる計算になります。

猟銃用火薬類等譲受許可:2,400円

射撃教習では実際に実包を撃つため、火薬類の譲受許可が必要です。 手数料は、警視庁の手数料一覧で火工品のみの譲受許可が2,400円となっています。

この手続きは警視庁サイトの「各種申請手続」の一覧には独立して載っておらず、 手数料一覧にだけ金額があります。申請のタイミングと必要書類は 所轄の警察署で確認するのが確実です。

射撃教習:約30,000円

ここが、一番大きい単発の出費になります。

射撃教習そのものの費用は警察に払うものではなく、 指定された射撃場に払う実費です。 そのため金額は射撃場ごとに違い、 環境省は概算として約30,000円程度(射撃場により異なる)としています。 東京都内の特定の射撃場の料金は公式の一覧になく、個別の確認が必要です。

銃砲所持許可申請:10,500円

最後の申請になります。1丁目の手数料は10,500円。 同時に2丁目以降も申請する場合は1丁につき6,700円になります。

参考までに、あとから追加で1丁増やす場合は6,800円です。

また、所持許可は取ったら終わりではありません。 更新は許可を受けた日から3回目の誕生日までで、 更新手数料は新しい許可証で1丁目7,200円、現在の許可証のままなら6,800円です。

さらに、猟銃を持ち続けるには3年ごとに技能講習(14,000円)を受けます。 これは最初の出費ではありませんが、持ち続ける限りかかる費用として 頭に入れておく必要があります。

ガンロッカーと装弾ロッカー

銃は自宅保管が原則で、専用のガンロッカーの設置が法律上の義務です。 仕様が細かく決められているので、一般の事務用ロッカーでは代用できません。 猟銃の場合は、弾を保管する装弾ロッカーも別に必要です。

環境省の概算は、ガンロッカーが約30,000円、装弾ロッカーが約10,000円程度。

ここで注意が要るのが、賃貸住宅の場合です。 ガンロッカーはボルトなどで壁に固定する必要があるため、 環境省も「賃貸住宅の場合は管理会社の許可が必要」としています。 十分な重りを入れて移動が極めて困難と判断されれば許可が下りる場合もある、 とも書かれていますが、いずれにせよ事前の相談は避けられません。

どうしても自宅保管ができない場合は銃砲店への委託保管という選択肢もあります。 ただし料金がかかるうえ、受け取りや預け入れに時間の制限が出るのが難点です。

②の小計

項目 金額
猟銃等講習会(初心者講習) 6,900円(支払済み)
教習資格認定申請 8,900円
猟銃用火薬類等譲受許可 2,400円
射撃教習(射撃場に支払う実費) 約30,000円
銃砲所持許可申請(1丁目) 10,500円
診断書(2通目) 約5,000円
住民票・身分証明書(2回目) 1,000円前後
ガンロッカー 約30,000円
装弾ロッカー 約10,000円
小計 約105,000円(表の金額を足すと104,700円)

手数料の合計について、一点だけ補足を。

環境省は「銃砲所持許可申請手数料の合計」を28,600円としています。 一方、警視庁の現在の手数料一覧から同じ4つを足すと 6,900+8,900+10,500+2,400=28,700円になります。

資料のあいだで100円の差があり、差の理由は公式の資料からは分かりませんでした。 この記事では、東京都で実際に払う額として、警視庁の手数料一覧(2026年11月3日確認)の額を使います。

なお、この②には銃そのものの代金は入っていません。 銃の値段は種類や状態で大きく変わります。この記事では扱いません。

③ 猟に出るまで(毎年かかる費用)

猟期に向けて、山小屋の縁側で装備をリュックに詰めているイメージイラスト

イメージイラストです。

免許があって、銃が持てても、まだ猟には出られません。 狩猟をする都道府県ごとに「狩猟者登録」をして、狩猟税を納める必要があり、 しかもこれは狩猟期ごと、つまり毎年かかります。

狩猟者登録の手数料:猟法1種類につき1,800円

東京都の登録手数料は、申請する猟法1種類につき1,800円です。 第一種銃猟とわな猟の両方で登録するなら、1,800円×2になります。

狩猟税:免許の種類で額が違う

狩猟税は都道府県税で、東京都の税額は次のとおりです。

免許の種類 狩猟税 軽減される場合
第一種銃猟免許 16,500円 11,000円
網猟免許・わな猟免許 猟法1種類につき8,200円 5,500円
第二種銃猟免許 5,500円 (区分なし)

軽減の対象は、都民税・道府県民税の所得割額を納める必要がない人のうち、 同一生計配偶者・扶養親族以外の人などです。 ご自身がどちらに当たるかは、事前に確認しておく必要があります。

このほか、対象鳥獣捕獲員や認定鳥獣捕獲等事業者の従事者には 令和11年3月31日までの特例で狩猟税が課されない扱いがあるほか、 許可を受けて捕獲等を行った場合は税率が2分の1になります。

第一種銃猟だけで登録すると、1,800円+16,500円=18,300円。 ここは大日本猟友会の説明とも一致します。

損害賠償能力の証明が要る

狩猟者登録には、もうひとつ条件があり、 3,000万円以上の損害賠償能力を証明しないと登録できません。

東京都は、銃猟の場合の証明方法として次のいずれかを挙げています。

  • 保険証券の写し(保険金額3,000万円以上)
  • ハンター賠償責任保険付補償証明書
  • 大日本猟友会の共済保険被共済者証謄本

つまり、3,000万円以上の賠償への備えを証明できないと、狩猟者登録ができず、猟に出られません。 東京都が挙げている証明書類は、保険の書類か猟友会の共済の書類です。 費用の問題というより、登録の条件。

猟友会の会費は三層構造

ここが分かりにくいところです。 猟友会は大日本猟友会・都道府県猟友会・地区(支部)の3つに分かれていて、 地区に入会すると自動的に3つすべての会員になります。 そして、3つそれぞれに年会費がある仕組みです。

東京都の場合は、次の表のようになります。

どこの会費か 第一種銃猟 網猟・わな猟 第二種銃猟
① 地区(支部) 約4,000円〜10,000円前後 同左 同左
② 東京都猟友会 5,000円 5,000円 2,500円
③ 大日本猟友会 4,800円 2,300円 3,300円

東京都猟友会自身は、合計の目安を 13,000円〜15,000円程度(網猟・わな猟・第一種銃猟の場合)としています。

ただし、上の表の3つを足すと、第一種銃猟で13,800〜19,800円。 東京都猟友会の目安(13,000〜15,000円)と内訳の合計が合わないので、この記事では幅を広めに見ておき、 正確な額は入る地区で確認します。

支部の会費に幅があるのは、地区ごとに自主的に決めているからです。 どの支部に入るかで数千円変わります。

なお、入会金の有無と金額は東京都猟友会のページに記載がありません。 支部ごとに扱いが違う可能性が高いので、入る支部に直接確認するのが確実です。 「その他共益的活動費や各種手数料は別途徴収の可能性あり」とも書かれています。

保険:共済は会費に含まれ、上積みは任意

保険の土台は、大日本猟友会が会費の中から『狩猟事故共済制度』を実施している仕組みです。 つまり猟友会に入れば、追加の支払いなしで共済の対象になります。

補償の内容は次のとおり。

区分 補償限度額
他損事故 4,000万円
自損事故(死亡) 300万円
自損事故(入通院7日以上) 1日3,000円
狩猟行為関係疾病死亡 100万円(持病等が原因の場合は20万円)

共済の掛金は第一種銃猟構成員が1,500円、その他の構成員が750円とされています。 これは会費から拠出される形なので、別に払うものではありません。 共済期間は11月15日(一般狩猟解禁日。北海道・青森・秋田・山形を除く)から1年間で、自動更新です。

これに加えて、東京都猟友会は 任意のハンター保険(3,000円で最大補償限度額2億円)があると案内しています。

共済の4,000万円でも登録要件の3,000万円はクリアしますが、 実際の事故で4,000万円に収まるかは別の話です。 3,000円で限度額が2億円になるなら、検討する価値は大きいと感じました。

③の小計(毎年)

項目 金額
狩猟者登録手数料(第一種銃猟) 1,800円
狩猟税(第一種銃猟) 16,500円
猟友会の年会費(三層合計) 13,000〜19,800円(地区で変わる)
ハンター保険(任意) 3,000円
小計 約34,000〜41,000円

毎年3〜4万円ほど。 ここが継続的にかかる部分です。

わな猟だけで登録する場合は、狩猟税が8,200円になり、 大日本猟友会の会費も2,300円に下がります。 登録手数料・狩猟税・猟友会費・ハンター保険を足すと、約24,000〜30,000円です(幅があるのは、猟友会費が地区によって変わるため)。

④ 装備と、そのほか

装備は「必須で、金額が公式に決まっているもの」がほとんどありません。 なので、ここは正直に「確認が必要」と書きます。

衣類

猟期中は他のハンターから見えることが安全に直結するため、 オレンジ色のベストや帽子は、多くの地域で事実上の標準になっています。

ただし、東京都や環境省の公式ページに「いくら」という記載はありません。 猟友会の支部で扱っている場合もあるので、入会時に確認するのが早いはずです。

無線

巻き狩りなどグループでの猟では無線を使います。 ここには制度上の違いがあるので、まずはそこから。

  • 特定小電力トランシーバー … 免許・登録が不要
  • デジタル簡易無線(登録局) … 総務省への登録が必要で、電波利用料も毎年かかる

総務省(関東総合通信局)が示している金額を、表にまとめました。

区分 登録申請手数料 電波利用料(1局あたり年額)
個別登録(1局) 2,730円 200円
包括登録(2局以上) 3,330円 290円

電波利用料は令和7年10月1日から適用されている額です。

無線機そのものの値段はここでは扱いません。 ただ、「機械を買えば終わり」ではなく、登録の手数料と毎年の電波利用料がかかる、 という点は知らないと見落とします。

銃・弾について

この記事では扱いません。 金額の幅が大きく、どこで何を買うかという話は このブログで書かないと決めているためです。

参考として、環境省が概算の一覧を公開しているので、 必要な人はそちらを確認してください(出典は末尾に載せます)。

積み上げた合計

初年度と2年目以降の費用を比べた図。初年度は免許約2.3万円、銃を持つまで約10万円、毎年かかる分が約3.5万円で合計16万円台。2年目以降は毎年かかる約3.5万円だけになる

ここまでを足し合わせた結果がこちら。東京都・第一種銃猟・2026年9月時点の想定です。

ブロック 金額 頻度
① 狩猟免許を取る 約23,000円 取得時
② 銃の所持許可を取る 約105,000円 取得時
③ 猟に出る(登録・会費・保険) 約34,000〜41,000円 毎年
④ 装備・無線 要確認(登録局を使うなら初年度3,000円前後の手数料+年200〜290円) —

初年度の合計は、おおむね16万円台。 銃そのものの代金と、弾の代金は含まれていません。

2年目以降は、約34,000〜41,000円。 ここに技能講習(3年ごとに14,000円)と所持許可の更新 (3回目の誕生日まで。1丁目6,800〜7,200円)が加わります。

わな猟だけで始める場合は、②がまるごと不要。 環境省も「猟具の所持に関する手続きは不要」としていて、 免許を取って登録し、わなを手に入れれば始められます。 この差が、銃猟とわな猟のハードルの差そのものです。

始め方 初年度のおおよその費用(猟具代を除く)
わな猟 約5万円
第一種銃猟 16万円台

環境省の概算との照らし合わせ

環境省は、猟銃の場合の「弾以外の概算合計」を144,800円以上としています。

ただし、この数字には注意が必要です。 この144,800円には銃本体の下限額が含まれていて、逆に狩猟者登録・狩猟税・猟友会の会費は含まれていません。 だから私の積み上げ(16万円台)と単純には比べられない数字です。

手数料だけを比べると、環境省の表と警視庁の表はほぼ一致しています。 大きくずれていないことは確認できました。

私が「思っていたより高い」と感じたところ

机に領収書を広げて、手にした一枚を見ているイメージイラスト

イメージイラストです。

3つあります。

1つめ|免許より、銃のほうがはるかに高い。

免許取得は2万円台で終わります。 そのあとの銃砲所持許可が10万円台。4倍以上の開きがあります。 「狩猟免許を取るのにいくらかかる?」という問いに答えても、 実際に猟に出るまでの費用の8割以上が抜け落ちています。

2つめ|診断書と住民票を、2回ずつ払う。

狩猟免許試験で1回、教習資格認定申請でもう1回。 1回あたり6,000円前後なので、合計で1万円を超えます。 最初に見積もったときは、完全に見落としていました。

3つめ|毎年3〜4万円ほどかかる。

狩猟税・登録手数料・猟友会の会費は、猟期ごとの支払いです。 初期費用にばかり目が行きますが、続けるための費用のほうが効いてきます。

逆に「思っていたより安い」と感じたのは、保険でした。 共済は会費に含まれていて追加負担がなく、 任意のハンター保険も3,000円で限度額2億円です。 保険は金額で迷うほどのものではないと分かりました。

出典が取れず、確認が必要なもの

この記事を書くにあたって、公式の情報源で金額を確認できなかった項目を、 そのまま正直に挙げておきます。推測で埋めることはしませんでした。

項目 状況
医師の診断書 自由診療のため医療機関ごとに違う。環境省の概算「約5,000円程度」のみ
射撃教習の受講料 射撃場に払う実費。都内の各射撃場の料金は公式の一覧にない
ガンロッカー・装弾ロッカー 環境省の概算(約30,000円/約10,000円)のみ。法定の仕様を満たすかで変わる
猟友会支部の会費 「約4,000円〜10,000円前後」とだけ。支部ごとに要確認
猟友会の入会金 東京都猟友会のページに記載なし。 支部に直接確認が必要
狩猟読本・例題集の単体価格 事前講習の受講料に含まれるため、単体価格の記載がない
衣類(ベスト・帽子等) 公式の価格情報なし
写真代 撮影方法による

都道府県が変われば、狩猟税以外も変わります。 事前講習の受講料は東京都が12,000円なのに対し、環境省の全国の目安は「約5,000円〜」です。 猟友会の会費も同じで、この記事の金額をそのまま他県に当てはめることはできません。

これから払う人へ

2026年11月4日現在、②で払ったのは初心者講習の手数料だけです。②の残りと③はまだ払っていません。 払い終えたら、実際にかかった額と、この見積もりとのずれを追記します。

先に言えることが1つ。 費用は一度に出ていくわけではありません。 試験、初心者講習、教習資格認定、射撃教習、所持許可申請、狩猟者登録。 それぞれの間に数週間から数か月の間隔があるので、 一覧にすると重く見えても、実際には半年ほどかけて分かれて出ていきます。 そこは、調べる前に想像していたよりは現実的でした。

もう一度だけ書いておきます。 初年度はおよそ16万円台。2年目以降は毎年およそ34,000〜41,000円。 そして高いのは免許ではなく、銃です。


出典

金額は、以下の公式ページで確認しました(2026年9月16日時点)。

環境省

東京都

警視庁

猟友会

総務省


※この記事の金額は2026年9月時点の東京都のものです。 手数料は条例改正などで変わります。狩猟税・登録手数料・猟友会の会費は 都道府県および支部によって額が異なります。 実際に手続きをする際は、必ずお住まいの自治体・所轄警察署・猟友会の 最新の情報をご確認ください。

※この記事は費用の記録です。銃器や装備の購入を勧めるものではなく、 特定の製品・販売店についても扱いません。

※狩猟免許を取得しても、それだけで銃を所持できるわけではなく、 銃の所持には公安委員会への別途の手続きが必要です。

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