2026年9月18日

狩猟免許「鳥獣判別」の覚え方|覚えるのは狩猟鳥獣46種、それ以外は「×」

狩猟免許の技能試験でいちばん不安になる鳥獣判別。覚えるのは狩猟鳥獣46種で、それ以外は名前を覚えず「×」と書けば十分です。2026年8月に受験して第一種銃猟に合格した私が、覚える量を減らす考え方と間違えやすい組み合わせをまとめました。

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山小屋の机で鳥獣判別を練習しているイメージイラスト。モニターにイノシシ・カモ・シカの絵が並び、手元には図鑑と双眼鏡がある

イメージイラストです。

これから受ける人
鳥獣判別って、日本にいる鳥や獣を全部覚えるんですか?
狩人ノート
いえ、名前を覚えるのは狩猟鳥獣46種です。それ以外は、狩猟鳥獣と見分けられれば、名前まで覚えなくても答えられます

この記事でわかること

  • 鳥獣判別試験がどう行われるか(出題数・解答の書き方・訂正の仕方)
  • なぜ覚える対象を狩猟鳥獣46種にしぼれるのか
  • 狩猟鳥獣のなかにある落とし穴と、取り違えやすい組み合わせ
  • 私がやった覚え方の手順

2026年8月に東京都の狩猟免許試験を受けて、9月に第一種銃猟免許の合格が分かりました。

準備しているあいだ、いちばん気が重かったのが鳥獣判別です。 暗記科目が苦手で、鳥類は同じようにしか見えない種類もあり、悩みどころでした。

結論を先に書きます。 覚えるのは狩猟鳥獣だけで十分です。それ以外は名前を覚える必要がありません。

こう割り切ると、覚える量が一気に減ります。 この記事は、その考え方と手順をまとめたものです。

なお、この記事は試験対策の話に限ります。 実際の猟のやり方については触れません。 基本は「悩んだら獲らない」が正解です。

鳥獣判別試験がどう行われるか

覚え方の前に、何を求められる試験なのかを押さえておきます。

鳥獣判別は技能試験の一部です。 モニターに映るスライドを見て、指定の用紙に答えを書いていきます。 私が受けた東京都の試験は、次の形でした。

項目 内容
提示されるもの モニターに映る鳥獣の図画・写真
出題数 16種類
1問あたりの時間 5秒程度
狩猟鳥獣だったら 解答用紙に種名をひらがなかカタカナで1つ記入する
非狩猟鳥獣だったら 解答用紙に「×」のみを記入する
書き直し 二重線で消して書き直せる。ただしその問題がモニターに映っているあいだに限る

紙の図板を1枚ずつめくっていく形ではありません。 1問ずつモニターに映り、映っているあいだに書き切る形です。

教科書の絵と、スライドの画像が違うことがある

事前講習では、判別の練習としてスライドで鳥獣が示されます。 そこで気づいたのが、次のことです。

狩猟読本ではイラストで載っている鳥獣が、スライドでは写真になっていることがありました。 私が受けたときは、例えばキジバトがそうでした。

イラストは特徴を強調して描かれていますが、 写真だと、その特徴が羽の陰や体の角度で見えにくくなりがちです。

狩人ノート
教科書の絵の形だけで覚えていると、写真が出た瞬間に手が止まります

私は講習のあいだ、教科書と絵柄が違うもの(15種類程度)に「写真」とメモを取り、 名前を覚えるときに写真も一度見ておくようにしました。 図鑑でも、環境省や都道府県のページに載っている写真でも構いません。

技能試験は100点からの減点方式で、鳥獣判別は1問誤るごとに減点されます。 つまり、判別だけで合否が決まるわけではありません。 点検・分解・結合や距離の目測など、他の項目と合わせた合計で見られます。

ここで注目したいのが解答方法です。

  • 狩猟鳥獣 → 名前
  • 狩猟鳥獣ではない → ×だけ

非狩猟鳥獣は、名前を書く欄がありません。 非狩猟鳥獣について試験が求めているのは、名前ではなく「狩猟鳥獣かどうか」の判断です。

ここが、覚える量を減らせる根拠になります。

そしてもうひとつ。 名前はひらがなでもカタカナでも構いません。 漢字で書ける必要はないので、覚えるのは音だけで十分です。

覚えるのは狩猟鳥獣46種

環境省によると、日本に生息する鳥獣は約700種で、 そのうち狩猟鳥獣に指定されているのは、2026年9月時点で鳥類26種・獣類20種の合計46種です。

覚える対象は、この46種に限られます。

鳥類26種

カワウ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、 ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、クロガモ、エゾライチョウ、 ヤマドリ(コシジロヤマドリを除く)、キジ、コジュケイ、ヤマシギ、タシギ、キジバト、 ヒヨドリ、ニュウナイスズメ、スズメ、ムクドリ、ミヤマガラス、ハシボソガラス、ハシブトガラス

獣類20種

タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、テン(ツシマテンを除く)、イタチ(オスに限る)、 シベリアイタチ(長崎県対馬市の個体群を除く)、ミンク、アナグマ、アライグマ、ヒグマ、ツキノワグマ、ハクビシン、 イノシシ、ニホンジカ、タイワンリス、シマリス、ヌートリア、ユキウサギ、ノウサギ

古い教材は48種になっている

ここは注意が必要です。

ゴイサギとバンは、2022年(令和4年)9月15日に狩猟鳥獣から外れました。 全国鳥類繁殖分布調査で、生息が確認される地点が大幅に減ったためです。

それ以前は鳥類28種で、合計48種でした。 ネット上には48種のまま更新されていない情報がかなり残っています。 中古の問題集や古いまとめ記事を使う場合は、まずこの2種を確認してください。

逆に言えば、ゴイサギとバンは今なら「×」が正解です。

狩猟鳥獣のなかにも落とし穴がある

「狩猟鳥獣=○」と単純化しきれない種もありますが、数は多くないので、1つずつ確認します。

性別で分かれるもの

種 扱い
イタチ オスのみが狩猟鳥獣。メスは狩猟鳥獣ではない
キジ(メス) 令和4年9月15日〜令和9年9月14日、全国で捕獲禁止
ヤマドリ(メス) 同上、全国で捕獲禁止

イタチの場合は、種の指定そのものが「オスに限る」という形です。 キジとヤマドリのメスは、種としては狩猟鳥獣ですが、環境大臣の指定で期間を区切って捕獲が禁止されています。 成り立ちは違いますが、受験対策としては「オスだけ」と覚えておけば十分です。

なお、私が受けた回では、オスかメスかを答えさせる出題はありませんでした。 ここは回によって変わる可能性があるので、覚えておく必要はあります。

亜種や地域で分かれるもの

種 除かれるもの
ヤマドリ コシジロヤマドリ(腰が明瞭な白色)は狩猟鳥獣ではない
テン ツシマテンは狩猟鳥獣ではない
ヤマシギ アマミヤマシギは狩猟鳥獣ではない(天然記念物)
シベリアイタチ 長崎県対馬市の個体群は狩猟鳥獣ではない

このあたりは、出題される可能性と覚える手間を天秤にかけて判断してください。 私は「ヤマドリの腰が白かったら×」だけ頭に入れて、残りは深追いしませんでした。

地域で捕獲が禁止されているもの

ツキノワグマやシマリスのように、地域を限って捕獲が禁止されているものもあります。 私が受けた回では、図画に地域の情報は付いていませんでした。 地域ごとの禁止は、知識試験や実際の狩猟の場面で問われる内容です。

間違えやすい組み合わせ

よく似た2枚のカモの図画を見比べているイメージイラスト。頭が緑のオスと、全体が褐色のメスを並べて持っている

覚える対象を46種に絞っても、似た非狩猟鳥獣と取り違える危険は残ります。

環境省が公開している「狩猟鳥獣の見分け方 ~誤認捕獲の防止のために~」というパンフレットは、 まさにこの紛らわしい組み合わせを図で整理した資料です。 本来は誤認捕獲を防ぐためのものですが、判別試験の対策資料としてそのまま使えます。

同パンフレットで取り上げられている組み合わせを整理すると、次のとおりです。

鳥類

狩猟鳥獣 取り違えやすい非狩猟鳥獣
カモ類全般 オシドリ、トモエガモ、ホオジロガモ、ウミアイサ、マガン
クロガモ ビロードキンクロ、コオリガモ
カワウ オオバン、バン
ヤマシギ、タシギ オオジシギ、タマシギ、ヒクイナ
(旧・狩猟鳥のゴイサギ) ヨシゴイ、ササゴイ、そしてゴイサギ自身
キジ、ヤマドリ コシジロヤマドリ、ウズラ
ヒヨドリ、ムクドリ ツグミ、モズ、オナガ、カケス
スズメ、ニュウナイスズメ カワラヒワ、ホオジロ、カシラダカ
キジバト アオバト、ドバト

とくにカモ類が山場でした。

たとえば、顔が黒いのでクロガモかと思ったら、体は灰色だからスズガモ、といった具合です。

鳥の見分けは、最後までここがいちばん苦しいところでした。

1. ×のカモは、代表だけ押さえる

狩猟鳥獣のカモは11種です。 マガモ、カルガモ、コガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、 ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ、クロガモ。

一方で、日本で見られるカモの仲間はこれよりずっと多く、 ×になるカモを全部覚えるのは大変です。

ただ、環境省の判別パンフレットが「取り違えやすい」として挙げているものは限られています。 カモでいえばオシドリ、トモエガモ、ホオジロガモ、ウミアイサ、ビロードキンクロ、コオリガモ。 ここを顔で見分けられるようにしておくと、ほかのカモで迷うことは少なくなります。私の場合は、カモに限らず、鳥の見分けには練習アプリがかなり役立ちました。

2. ○のカモは、目立つ特徴をひとつだけ覚える

特徴をひとつだけ名前に結びつけておくと、図を見た瞬間に引き出せます。

  • ハシビロガモ — くちばしが広い
  • カルガモ — ニュースで話題になる「カルガモの親子」
  • ヨシガモ — 頭がつやつやの緑。よしよししたくなる頭

こうした覚え方は事前講習でも狩猟読本(教科書)でも紹介されるので、 そこに自分なりのものを足していくのがおすすめです。

獣類

狩猟鳥獣 取り違えやすい非狩猟鳥獣
イタチ(オス) イタチ(メス)、オコジョ
テン、ミンク、シベリアイタチ オコジョ
タイワンリス、シマリス ニホンリス、ムササビ、モモンガ
ニホンジカ カモシカ、キョン、ニホンザル

最初に戸惑ったのは、次の3組でした。

  • イタチ・テン・ミンク・オコジョ・ハクビシン — 体の色と尾の色で判断します
  • タイワンリス・シマリスとニホンリス — 写真やイラストでは大きさが分からないので、色(縞)や耳の形で判断します
  • ムササビとモモンガ — ぱっと見は同じですが、どちらも非狩猟鳥獣なので、まとめて「×」と覚えておきます

実際にやった手順

ソファでスマホの鳥の判別クイズに答えているイメージイラスト。手元に鳥の図鑑を開いている

順番だけ書いておきます。

1. 狩猟鳥獣46種をひととおり覚えてから、試験前に絞る

私は、まず狩猟鳥獣46種の名前と見た目を大まかに覚え、 試験の1週間前からは、事前講習のスライドで見た33種に絞って見直しました。

2. 名前と図をセットにする

図を見て名前が出るところまで持っていきます。 非狩猟鳥獣の図は、この段階では触りません。

3. 似たものだけ、あとから比較する

ここで初めて非狩猟鳥獣を見ます。 ただし名前は覚えません。「狩猟鳥獣に似ているが違うもの」という区別だけで十分です。

4. 5秒で判断する練習をする

図を見て5秒以内に○×と名前が出るかを確かめ、 迷った時間も測っておくと、詰めるべき種が浮かび上がります。

5. スマホで回せる形にする

私は、集めた画像をAIに渡して、スマホで答えられる判別アプリのようなものを作り、 空き時間はそれを回していました。

紙のカードより続いたのは、空き時間に手元ですぐできるからです。 スマホを手に取るたびに「勉強しないと」と思い出せるのも、うれしい効果でした。 作り方と使い方は、鳥獣判別の練習アプリをChatGPTで作った話にまとめました。 画像を見て答える鳥獣判別問題(狩猟鳥獣46種)もこのブログで公開していて、 答えの画面に特徴の説明を出したり、出題の順番をランダムにしたりもできます。

画像を集めるときは、出どころに気をつけてください。 自分の手元で使う場合でも出どころは確かめておくと安心ですが、 集めた画像を配ったり、アプリごと公開したりすると話が変わります。 その点、環境省や都道府県が公開している判別パンフレットは出どころがはっきりしていて、学習の資料向きです。 ただし、図を転載したりAIに読み込ませたりするときは、資料の利用条件を確認してください。

6. 迷ったら「×」と決めておく

本番で悩む時間がいちばんの敵です。 私は、見覚えのない鳥獣が映ったら「×」と書くと決めていました。 名前がすぐ出ない=狩猟鳥獣として覚えきれていない、という割り切りです。

ただ、この判断が使えるのは狩猟鳥獣を見た目で確実に見分けられるときに限られるので、狩猟鳥獣の名前と見分け方を先に固めました。

全体を見てから、試験前に絞る

私の順番は、狩猟鳥獣46種を大まかに覚える → 試験の1週間前に、事前講習のスライドで見た33種に絞る、でした。 最初から絞るのではなく、全体を一度見ておいてから絞っています。

事前講習には出ておいたほうがいい

鳥獣判別も、事前講習に出る価値は十分にありました。

  • 判別用のスライドで、本番に近い形の画像を見られる
  • 教科書ではイラストの鳥獣が、写真で示されることがある
  • 見分けるときにどこを見ればいいのか、特徴の解説がある

46種すべてを独学で覚えることもできると思います。 ただ、どこから手をつけるかを自分で決めるのが難しいと感じました。 そこを短くできるだけでも、受ける意味はあります。

もちろん、講習に出れば問題が分かるという話ではありません。 「ここから出ます」といった説明はありませんでした。 46種の準備は、結局やっておく必要があります。 写真も見ておく必要があると分かったのも、大きな収穫でした。

東京都の場合、事前講習は猟友会が開いていて有料です。 金額と申し込み方は狩猟免許の事前講習は受けるべきかにまとめています。

ちなみに私が受けた回では、午前の座学「鳥獣に関する知識」のうち、鳥獣判別の説明は30分ほどでした。 担当の方がスライドに鳥獣を1種ずつ映して特徴を説明し、そのあと2〜3周見直します。

画像で練習できるページを用意しました

この記事の内容を、画像を見ながら確かめられる鳥獣判別問題(狩猟鳥獣46種)を作りました。登録不要で、スマホからそのまま使えるページです。

  • 名前を自分で思い出す練習ができる:名前を思い浮かべてから、狩猟鳥獣かどうか(○×)を選びます。本番は名前を書く形なので、思い出せたかどうかは自分で確かめてください
  • 出題の範囲を選べる:狩猟鳥獣46種だけ、まちがえやすい非狩猟鳥獣も入れた77種、苦手な種類だけ、から選べます
  • 問題数を選べる:10問・20問・30問・すべて
  • 答えるとすぐに確認できる:名前と見分けるポイントが出ます。「画像一覧」で全種をまとめて見比べることもできます

画像は AI で作成したイメージで、実際の試験の図とは異なります。見分けるポイントを覚える練習用としてお使いください。

まとめ

  • 鳥獣判別は16問・1問5秒、狩猟鳥獣は名前だけ、それ以外は ×だけ
  • 名前はひらがなでもカタカナでもいい。漢字は要らない
  • 覚えるのは狩猟鳥獣46種(鳥類26・獣類20)
  • 非狩猟鳥獣は、名前より「狩猟鳥獣と見分けられるか」を優先。解答欄が「×」だから
  • 教科書がイラストでも、スライドは写真のことがある。写真も一度見ておく
  • 覚えたら練習問題で、画像を見て5秒で答えられるか確かめる

覚える対象を整理すると、準備を進めやすくなります。 私はこの整理で通りました。 手応えとしては、16問のうち9割くらいは合っていたと思います。


※この記事は東京都で2026年8月に第一種銃猟免許を受験した際の内容にもとづくものです。 狩猟鳥獣の指定は法令改正で変わります。実際に2022年にはゴイサギとバンが外れており、 2026年現在も環境省で基本指針の見直しが進められているところです。 受験の際は、必ず環境省およびお住まいの都道府県の最新情報をご確認ください。

※鳥獣判別試験の実施方法(図画の数・時間・採点)は都道府県によって運用が異なる場合があります。 この記事で挙げた数値は、私が受けた回と、事前講習で配られた資料にもとづくものです。 受験する都道府県の募集要項を必ずご確認ください。

※狩猟免許を取得しても、それだけで銃を所持できるわけではありません。 銃の所持には公安委員会への別途の手続きが必要です。

出典

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